政府は2020年10月に「2050年カーボンニュートラル(脱炭素化)」を宣言し、2021年4月には2030年のCO2排出を2013年度比で46%削減するとしています。また、2021年10月に閣議決定された「第6次エネルギー基本計画」では、この宣言と目標の実現に向けた「グリーン成長戦略」が盛り込まれ、エネルギーの安定供給やコスト低減が掲げられています。当社も脱炭素を含めた環境対策の重要性が高まっていることを強く認識しています。
当社グループが主業としている「レンタル」はシェアリングエコノミーそのものであり、社会全体の低炭素化に貢献するビジネスともいえます。また、当社が毎年定期的に購入している建設機械の製造業界においても、ハイブリッド機、ICT機、電気駆動機などの省エネ性能に優れた機械の開発が進んでいます。
日本建設機械工業会の資料「低炭素社会実行計画2030年目標」によれば、建設機械主要3機種(油圧ショベル、ホイールローダー、ブルドーザー)の燃費改善や、ハイブリッド式を含めた省エネ型建設機械の開発と実用化によって、2030年のCO2削減ポテンシャルは約160万t-CO2(1990年基準)と試算されています。また、業界全体における2030年のCO2削減目標として「製造に係る消費エネルギー原単位を、2013年実績に対して17%減」が掲げられており、製造分野においても脱炭素への動きが加速しています。当社は新たに『バイオ燃料発電機』を導入しレンタルを開始しました。軽油代替燃料(バイオ燃料)を使用する同商品の導入により建設現場でのCO₂排出量削減、2050年カーボンニュートラルの実現に貢献します。
当社は、従前から計画的に排ガス対策機への資産シフトを実施しています。建設機械の排ガス規制に則った機種を毎年定期的に約3,000台購入し入れ替えていることに加えて、効率的な配車手配やDXの取り組みによる業務の最適化も含めると、着実に脱炭素を進めていると考えています。
また、当社ではレンタル用建設機械だけではなく、自社用の営業車両にも低燃費・低排出ガス認定を受けた車両を積極的に導入しています。ハイブリッド車の量産が始まった1988年以来、いち早く営業用車両に採用し、その後も同様の低燃費・低排出ガス車への更新を継続しています。
さらに、営業所の屋上に太陽光発電設備を設置し、再生可能エネルギーを積極的に利用する活動も行っています。再生可能エネルギーを社内の消費電力に充てることでCO2削減に寄与するとともに、大規模災害などで停電が発生した場合でも電源が確保でき、災害対応に必要な業務遂行体制の確保にもつながります。
脱炭素を果たし持続可能な社会を実現するためには、ユーザーニーズへの対応と環境保全への配慮の両立が不可欠です。これからも環境配慮型ビジネスであるレンタルを堅実に提供し、環境技術を生かした機械への更新を積極的に進めてまいります。