中期経営計画 ─2030年ビジョンに向けて─
資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応
当社は、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けて、下記の取り組みを強化しております。
■現状分析
・当社は、現状ROE8%未満、PBR1倍割れの状況にあることから、2030年の数値目標を連結売上高2,250億円、連結営業利益200
億円、ROE8%超、総還元性向50%超としております。
・現在の資本コストおよそ7%(CAPM
法=資本資産評価モデル)を上回る資本効率の実現を目指し、効率性を重視し、レンタル資産の稼働・単価双方の引上げ等を図り、まずはROE8%以上への早期回復、中長期的には10%以上を目指すと共に、従来から継続している安定配当をベースに総還元性向50%以上にて株主の方々の期待に応えてまいります。
・また、継続的なレンタル資産、人的資本への投資、国内外へのM&A 等を通じて、現在のグローバル8位からグローバルTOP5を目指し、持続的な成長を図ってまいります。
■現状分析を踏まえて、当社は以下の取り組みを強化してまいります。
(1)収益性の向上
・中期経営計画「Creative 60」(2020 年10 月期~2024 年10 月期)の最終年度である当年度の目標を達成する。
・2030 年ビジョンで掲げている「ROE8%超」を、早期に実現する。
(2)株主還元策の強化
・当社は、将来の事業展開と経営体質の強化のために必要な内部留保を確保しつつ、株主の皆さまへの利益還元を充実させることを基本方針としております。財務の健全性を確保しつつ、2030
年ビジョンで掲げている「総還元性向50%超」を目標に、安定配当に加えまして、機動的な自己株式取得を実施してまいります。
(3)積極的なIR 活動の継続
・各種説明会等を通じて株主の皆さまに詳細をご説明し、当社の今後の成長戦略に対するご理解を深めていただく機会を増やしてまいります。
■収益性の向上に対する具体的な施策
(1)レンタル資産の稼働率の向上
・各地区(北海道・東北・関東甲信越・西日本・九州)および関連会社で保有するレンタル資産の適正配置を常に管理し、DX
を利用した将来予測を踏まえてレンタル資産の稼働率の向上を図ってまいります。
(2)営業所の統廃合の実施
・M&A によりグループ内で地域が重複する営業所や外部環境の変化により収益性が低下した営業所の統廃合を実施してまいります。
(3)レンタル単価の適正価格への調整
・当社の主要レンタル資産である重機を筆頭に、多くのレンタル資産の仕入価格が上昇しています。取引先に対して丁寧にご説明し、レンタル単価の適正価格への調整を実施してまいります。
サステナビリティ経営を推進しながら、
国内外で持続可能な成長基盤の構築を目指します。
当社グループが2020年度から2024年度にわたって取り組んできた中期経営計画「Creative 60(クリエイティブ
ロクマル)」の重点施策「国内営業基盤の拡充」、「海外展開」、「内部オペレーションの最適化」は踏襲しつつ、更にサステナビリティを意識した事業展開や様々な社会環境変化(トランスフォーメーション)への積極対応で事業のレジリエンスをより強化し、企業価値を一段と高めてまいります。
また、企業価値の持続的な向上には、環境や社会のサステナビリティに関する課題に対して積極的かつ能動的に対応することが必要であるという考えのもと、サステナビリティ基本方針を策定し、それを実践していくための仕組みや体制整備に取り組んでおります。
中期経営計画において「サステナビリティ経営の推進」を掲げ、従前以上にサステナビリティの考え方を経営に取り込み、環境・社会課題に関わる課題解決と当社グループの事業との更なる融合を図り、企業価値向上と持続的成長の実現をめざしてまいります。
キャッシュアロケーション
実需に応じた機動的な投資戦略を推進
・需要動向を踏まえたレンタル資産の設備投資に加え、中⻑期的な視点による成⻑投資へ資源投下
・資本効率の向上を図るため、積極的かつ継続的な株主還元を実施
・営業キャッシュ・フローと投資キャッシュ・フローのバランスを図り、財務の健全性を堅持
・M&Aなどの成⻑投資機会には財務の健全性を⾒つつ財務レバレッジも活用